「関東は白、関西は緑」。これはねぎの食文化の伝統の違い。つまり昔から東日本では、長ねぎでも主に白い部分を食べ、西日本では緑の葉の部分を食べていました。そのため「根深ねぎ」系、「葉ねぎ」系が東西に分かれて栽培されてきました。しかし近年は情報交換が進み、交通も発達。料理に応じて白・緑それぞれの味を楽しむスタイルが定着しました。
山形県も、もともと「白」の食文化圏。いわゆる根深ねぎ系を栽培していますが、葉鞘を白く柔らかく育てるために、ねぎの生長に伴って土寄せを繰り返すことが特徴です。
土のついた皮を1枚はぎ取れば・・なんとも美しくツヤのある純白の肢体が、しなやかに真っ直ぐに伸びています。葉の部分の光沢もあるし、ハリがあって中が柔らかく仕上がるのが、山形県のねぎの良さ。甘みもよくのっています。素焼きにしても十分に主菜になりそうな立派さです。
江戸時代の文献には「葱は目、耳、鼻、喉、顔、五臓などに薬効あり」と説かれています。独特の臭気と辛味は硫化アリルという成分によるもの。これが、胃腸を剌激して消化液を分泌し、食欲を増し、身体を温める。また葉の部分にはカロチンが多量に含まれるので、食べる際には「白」の部分と「緑」の部分をフルに使いましょう。 |